クロ釣りの技 【 仕掛けで差をつけよう - 仕込み技編 】
001. 飛ばしウキと当たりウキの間隔はいつも同じ? 【 田中釣心 】
 ウキを二つ使い、両方とも浮かせる釣り方を、私は二連ウキと呼んでいる。

 この仕掛けの大きな特徴は二つある。当たりウキを小さくできるので、繊細な当たりを取れるのが一つ。もう一つは、飛ばしウキのサイズを使い分ければ遠近自在に狙えることである。 オーソドックスな二連ウキ(右の図)の場合、当たりウキとからまん棒(飛ばしウキ)との間隔は、通常なら20〜50cmに設定する。しかし、状況によっては、その範囲に限定する必要はない。極端に狭くしたり広くするのも一つの手なのだ。

 当たりウキと飛ばしウキの間隔を極端に狭くしたほうがいいのは、風が強いときである。特に、向かい風で効果を発揮する。 そんな状況でウキの間隔が広いと、仕樹けはすぐ絡む。もともと、大きさが異なる二つのウキを組み合わせると、非常に絡みやすいものなのだ。したがって、そんな場合は二つのウキの間隔をできるだけ狭くして対処しよう。

 では、二つのウキを離すのはどんなときかというと、まずエサ盗りが多い場合。エサ盗りの活性が高くて水面まで湧くと、ウキの着水音が聞こえただけで集まってくる。 そんなときは、飛ばしウキに大さな着水音を立てさせ、エサ盗りを集めるオトリになつてもらう。当たりウキは小さいから着水音が小さく、ツケエはそれょりさらに離してあるから、エサ盗りが注目する確率は非常に低い。 また、浮きグロがウキを嫌うときも、間隔は広いほうがいい。一般に、浮きグロは遠くに湧くことが多い。そこまで連投するには大きな飛ばしウキが欠かせないが、当たりウキとの間隔を離しておけば、クロに怪しまれなくてすむ。

 なお、飛ばしウキはフリーでセットするのがセオリーだ(魚が食い込んだとき余計な抵抗を与えないため)。しかし、状況によっては、固定したほうがよい場合もある。 一例を挙げると、当たりウキは沈むのに飛ばしウキが入らないとき。魚の食いが浅い場合は、しばしばこのような状況に出くわす。 そんなときは、飛ばしウキを仕掛けヨージで止めてみよう。そうすれば、魚が当たりウキを引っ張っている最中に、いきなり飛ばしウキの大きな抵抗が掛かり、反動でうまく鈎掛かりすることがある。

* ウキを離してセットしたいが、釣座が低くて取り込みが困難(固定ウキのウキ下を深くしたのと同じ状態)なときは、からまん棒に代えて遊固ストッパーを使うとよい。これなら、魚が掛かると、飛ばしウキは当たリウキの上まで落ちてくるので取り込みやすくなる。






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